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アスベストの使用は全面的に
使用禁止となっています。
石綿は天然に生成した極めて細い鉱物繊維(髪の毛の1/5,000程度)で、熱、摩擦、酸やアルカリにも強く丈夫で変化しにくいという特性を持ち、
しかも安価であるため、『奇跡の鉱物』や『魔法の鉱物』と呼ばれていました。
その用途はおよそ3,000種、うち約8割は建材(吹付け材、保温・断熱材、スレート材など)として昭和30年頃から使用が一般化し、工場・ビル等から
一般住宅まで、様々な建築物等に広く使用されてきました。他に摩擦材(自動車のブレーキ部品など)、
シール断熱材などの用途があり、石綿を吸入することによって生じる疾患としては、中皮腫、肺がん等が知られています。
厚生労働省の人口動態調査によると、中皮腫による死亡者は、平成7年の500人から令和元年には1,466人となっており、約20年間で約3倍に増加しています。
高度成長期を最需要期として、過去50年間に輸入・生産された石綿は約1,000万tと推定されています。
このうち、約800万tが建築材料として使用され、うち約700万tがレベル3建材に使用されたと推定され、
石綿の使用は、昭和50年から労働安全衛生法において石綿を5%を超えて含有する吹付作業を原則禁止以降、
規則が順次強化され、平成18年以降、全面的に使用禁止となっています。